水のよそもの館①
水のよそもの館② 水のつく名字〔難読珍名字〕 川、河のつく名字〔難読珍名字〕
モノの単位・数え方・・・これであなたも物知り博士?! 「マル××」とは?? 食べ物ことわざ集
(3)感動のカナダ厨房旅行記
お国に見る「水事情」飲食のあれこれ
日本 米飯 ☆日本の食を語るのに米は欠かせないでしょう。
白ご飯に使う水に大切なのは、水の性質です。というのは、米飯の65%が水だからです。
☆もし水がまずければ、白飯のままで米を食べることはそうはありません。
水の良くない地域での米飯は、蒸したりいためたりする、ちまきやピラフなどです。いきなり水を加えてご飯を炊くというのは、水が良い日本だからできるのです。
豆腐 ☆水がおいしいところでは豆腐がおいしとよく聞きます。
豆腐に含まれる水分は、豆腐の種類にもよるのですが、だいたい80%〜90%も含んでいるのです。ほとんどが水でできているといえます。それだけに水の味の影響を受けるのは、当然でしょう。
☆豆腐を作るときには、特に水の性質に気をつけなければなりません。
というのは、豆乳をしぼり出すときに、カルシウムの多い水を使うとカルシウムと豆腐の成分のたんぱく質が結合して豆腐がかたまってしまうのです。
よって豆腐に向いている水というのは、おいしい水であることと軟水(ミネラルをあまり含まない水)であるという条件が必要になるのです。
吸い物 ☆吸い物に使われるダシは薄味で素材の風味を生かせるようになっています。
そのため水の香りや味が伝わりやすいので、水の良し悪しが吸い物の味を左右します。
☆良いダシをつくる水には、風味のほかにも硬度の低さが大切になってきます。
硬度の高い水を使うと、ダシのうまみ成分が水中のカルシウムと結びついて、おいしい成分が出てこないのです。このように、お吸い物をつくるときには水が重要なカギとなってくるのです。
☆最近、吸い物よりみそ汁が飲まれるようになっています。
みそ汁は、味が濃く比較的水の悪さが気になりません。もしかしたら、日本の水が悪くなっているからみそ汁が飲まれるようになってきているのかもしれません。
緑茶 ☆緑茶を作る時にはサッと蒸す程度の加熱なので生の若葉特有の香りが残っています。
そこで、その香りを殺さないような、味のよい水が必要になってくるのです。
☆そのためには、水が軟水でなければなりません。
さらに塩素やかびのにおいも緑茶にとって大敵です。
☆最近おいしい緑茶が飲めなくなったと聞きます。
これは日本の水がまずくなっていることを意味しているのではないでしょうか?
わさび ☆刺身にも寿司にもワサビは欠かせません。ワサビを栽培しようとすると結構たいへんです。
まず、ワサビは水の濁りを嫌います。水がよどんでいるところでは育たないのです。しかも水温にとても敏感で、1年中10℃〜15℃が適しています。
☆これだけの条件がそろっている場所は、なかなかありません。
しかし脇水ならば、濁りがないし水温が一定でしかも水量に変化がありません。水の量は少なくて困るのは当然のことですが、多すぎてもワサビにはよくありません。ワサビはもともと自然の渓流に野性のまま育っていました。ワサビを育てるには、汚れのない自然をいかに保つかが重要になってくるのです。
日本酒 ☆日本酒は米と水で味が決まるといわれます。
ここでも、水の高度が微妙な影響を与えます。米のデンプンを糖化するコウジ菌は、硬水のほうが活発に活動します。そのため、硬水で作った酒は辛く、軟水で作った酒は甘くなります。
☆このように、日本酒にとって硬水がいいか軟水がいいかは、そう簡単には決められません。ただ米と水との相性について考えるのならば、軟水のほうが適しているようです。
CHINA - 中国
ウーロン茶 ☆ウーロン茶は、においのよくない水をつかって出しても、ウーロン茶の持つ香りが強いので、水の味はそれほど、気になりません。
中国大陸によい水が少なかったことが、中国でウーロン茶を広めた要因の1つになっていることは、言うまでもないでしょう。
薬草水 ☆薬草水というのは、ハト麦茶、ハブ茶、マテ茶など薬草でいれたお茶のようなものです。
水の香りは、薬草の風味にカバーされるのであまり影響しません。しかし、薬草水に含まれる体によい成分が塩素などと反応してしまうといったことが起きることがあるので、やはりよい水を使ったほうが薬草水の力を発揮できるのです。
スープ ☆中華料理にはスープが欠かせません。
しかし、水のあまりよくない中国でもスープがおいしく飲めるのでしょうか。それを解くカギはフランスのスープと同じところにあります。
☆スープの材料に使われる骨や肉のスジからは動物性タンパク質が出てきます。
これを煮込むと硬水に含まれるカルシウムやマグネシウムと結びついてくれるのです。しかも、このときのいっしょに臭みのある成分もカルシウムやマグネシウムと結び付いてくれます。このときできた物質が水に溶けきれずにアクとして浮いてくるので、これを取り除けばいいのです。
☆したがってスープは、中国の水に最も適した料理といえるのでしょう。
U・S・A - アメリカ
コーヒー ☆アメリカはヨーロッパと同じコーヒーの国ですが、ヨーロッパの場合と事情が変わってきます。
アメリカの水は、ヨーロッパの水のように高度が高くありません。だからコーヒーの苦みで水のイヤミをカバーする必用はありません。これがアメリカンコーヒーです。
☆アメリカでコーヒーが飲まれているのは水の性質などの自然条件によるものではなくて、歴史的な背景がそこにはあるようです。
ENGLAND - イギリス
紅茶 ☆紅茶にも水との深い関係があります。
水がよくないと紅茶のきれいな赤い色が出なかったり、味や香りについても問題がでてきます。
よくない水というのは、ここでは単に水として飲んだ時のおいしい水、まずい水ということではありません。
☆というのは、おいしい水というは気体やミネラルを多く含むものなのですが、紅茶にとってのよい水というのは、気体やミネラルをあまり含まないものなのです。特に金属が紅茶の味を低下するようで、紅茶のお湯を沸かす時には、アルミの湯沸かしよりはステンレスやガラスのものがいいそうです。
ウィスキー ☆ヨーロッパ大陸の水はカルシウムやマグネシウムを多く含む硬水です。
硬水はワインには向いているのですが、その他の酒をおいしくつくることはできません。ウイスキーには硬水は向いていないのです。
☆ヨーロッパ大陸の中でも硬度がそれほど高くなく、ミネラル分を適度に含んだイギリスの水はウイスキーに適しています。そんなわけでイギリスが本場のスコッチウイスキーが生まれたわけです。
FRANCE - フランス
スープ ☆フランスの水は硬水で、カルシウムやマグネシウムをたくさん含んでいます。
日本料理の吸い物には硬水はむいていないのですが、フランス料理に出てくるスープには硬水がむいているのです。
☆というのは、スープの材料の肉のスジや骨から出てくるいやみのある成分が硬水のミネラルと結びついてくれるのです。これがアクのようにして浮いてくるので、すくいとれば、カルシウムやマグネシウムといっしょに取り除けるのです。
ワイン ☆フランスは世界有数のワインの産地です。
フランスの土壌はガサガサした石灰質でできていて、雨が少ないので害虫が発生しません。
こういった土がワインを作るのにはとても適しています。
☆フランスのブルゴーニュ地方のコートドールは、まさにワインを作るための土地といえるでしょう。
ブドウ以外の果物や野菜が育たないし、水もおいしくない土地なのですが、こういった土地がおいしいワインを生んでいるのです。
コーヒー ☆コーヒーは、水があまりよくない所でも飲むことができる飲料です。
その意味でヨーロッパをみると、水のよくないフランスなどの大陸国でコーヒーがよく飲まれ、水の良いイギリスでは紅茶がよく飲まれている理由がよくわかります。
☆一般にイギリスは水の良いところが多く、これが紅茶の発達を促したといわれます。
一方フランスなどのように水がカルシウムを多く含むところでは生水は飲めないといわれていますが、コーヒーだと水の悪さをカバーすることができます。
☆これには二つの理由があり、一つにはコーヒーの苦味が水の悪さを隠してしまうからです。
もう一つはコーヒーに含まれるいやな苦の成分が水中のカルシウムと結合してコーヒーに溶け込まなくなるからなのです。
海のよそものエピソード
海水浴マシン出動!? 海水浴は古くは旧約聖書の昔から、世界各国で行われていた原始的な自然療法だった。
18世紀半ばイギリスでは、海辺の空気を吸い、きれいな海水を飲み、海水に浸る医療的効果が本格的に唱えられ出した。そこで登場したのが海水浴マシン(bathing machine)というしろもの。といってもメカニックなものではなく、車輪の大きな馬車のこと。この馬車を海に乗り入れて日よけの覆いの下で梯子(はしご)づたいに海水に浸ったのである。「日には焼けたくない、海水浴はしたい。」というニーズをかなえたものだ。
人々は体の健康のみならず、精神のリラクゼーションにも効果があることを知り、海水浴はレジャーとして発展してゆく。坂本龍馬は雨でも泳ぐ!? 幼少時代、「よばれ(寝小便)たれ」「泣き虫」とからかわれたいじめられっ子だった龍馬は、高知城下の小栗流日根野道場に通い始めた頃から頭角を現わし始めた。
この小栗流は剣術の他棒術、和(柔)術、居合術、そして水練もカリキュラムに取り入れられていた。水練の場所は龍馬の幼い頃からの遊び場で、道場の前を流れる鏡川(かがみがわ)。ある雨の日、一人鏡川を泳ぐ龍馬の姿を見た友人が不思議に思って尋ねたところ、「どうせ水に入れば濡れるのだから晴れでも雨でも同じ事」とあっけからんと答えたと言う。
やがて明治維新の立役者となる龍馬のユニークな発想とおおらかな人柄が伝わってくるエピソードだ。お医者さんが海水浴場プロデューサー!? 日本の海水浴のルーツを見ると、鎌倉時代の三代将軍源実朝(みなもとのさねとも)が海に入って病を治した事が『吾妻鏡(あづまかがみ)』に記されており、また歌人鴨長明(かものちょうめい)も尾張国(おわりのくに)大野浜での水浴を歌に詠んでいる。
日本で初めて「海水浴」という言葉が使われたのは、明治になってから。西洋医学からその効能を学んだ蘭方医(らんぽうい)の松本順(良順)が外国語から翻訳した。軍医総監(ぐんいそうかん)となった松本は、神奈川県大磯町照ヶ崎海岸を理想的環境として推薦し、1985年(明治18年)に海水浴場を開いた。この照ヶ崎海岸の宣伝の為、松本はひいきの歌舞伎役者を大勢引き連れて海水浴をさせた。当時としてはなかなかのプロデューサー感覚ではないだろうか。海女の潜水法 素潜りで貝や海草などをとる「海女(あま)」(男性の場合は「海士(あま)」※同じ読み方です。)の潜り方には、水深5〜6Mで獲物をとり、自力で浮き沈みをする「舟人方式(ふなどほうしき」と、重りを抱えて20〜30Mの深さに潜り、船の上からロープで引き上げてもらう「徒人方式(かちどほうしき)」の2種類がある。現在、あまは全国約3千人。その大部分は海士で、若い海女がほとんどいないのはちと寂しい? ウインドサーフィンは商品名 ウインドサーフィンという名称は、実はもともとアメリカ人のホイル・シュワツァーが作った会社名、商品名。1986年以前にはその呼び方の使用をめぐって何度も法廷論争が繰り広げられた。その中では「最初に発明したのは誰か?」という調査も行われ、ヨットが欲しくて仕方がなかったイギリスの少年が自分で作って遊んでいたのが始りという報告もされている。 トライアスロンの始まり ハワイのホノルルマラソンが、初めて開催されたのは1972年。その時、オアフ島には、島を一周する80キロの自転車ロードレースと、3.9キロの遠泳競技があり、海兵隊員の間で、どれが一番ハードかが話題になった。「そりゃこの3つを続けてやったら一番シンドいよ」「そりゃそうだ(笑)」というわけで、海兵隊員のジョークから始まったのがトライアスロンだ。 海底に眠りし金銀財宝 20世紀の潜水技術の進歩によって、世界の海では次々と沈没船のお宝が発見されるようになった。ただし、宝探しのロマンと一獲千金にはそれなりの時間と元手が必要。
1985年、フロリダ州キーウエスト沖の海底から、約1000億円の銀塊を引き揚げる事に成功したメル・フィッシャーは、この秘宝を探すのに15年間に渡って調査を続け、その為に要した費用は15億円といわれている。
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