水のお役立ちリンク館⑧    日本バルブ工業会
(社)日本バルブ工業会
1. 概況
 日本のバルブ製造業は1997年時点で、従業員数4名以上の事業所が721、年間出荷金額が6,624億円となっていました。
 このように国内には多くの事業所がありますが、大部分が小規模の機械加工を専門とする工場です。自社ブランドで製造販売を行う会社は200社程度です。  これらの会社は、一般に品種、材料あるいは用途によってそれぞれ専門的な生産体制をとっています。また、標準化された製品を量産方式で生産する会社と特別な仕様に基づいて受注生産を行う会社とに概ね分かれております。
2. 最近の生産状況
 バルブの生産は、1991年に5,103億円を超える過去最高の実績を記録しました。
 しかし1991年後半から世界経済が景気後退に入り、我が国の経済も不況に見舞われました。その結果、バルブの需要も低迷が続き、1992年から1994年まで毎年、前年実績を下回る状況でした。  1995年に入ると、需要の回復傾向に伴って生産も上昇に転じ、1995年は前年比12%の増加となる4,874億円の実績を示し、1997年には過去2番目となる5,091の実績となりました。
 ところが1998年になると、需要不振により生産が大幅に減少し、前年比13%の減少となる4,444億円の実績でした。前年比の下げ幅としては、過去10年間において最も大幅なものでした。1999年も需要の低迷が続き、前年比で7%減少して4,139億円の実績でした。  なお、これらの生産実績は、国内の主要バルブ企業のデータに基づいて公表される「通商産業省の機械統計」によるものです。
3. 最近の輸出及び輸入状況
 バルブの輸出は比較的順調な伸びを示し、1997年には2,268億円となり、過去最高を記録しました。しかし、1998年は8%減少して2,091億円でした。1999年も、若干減少幅が小さくなったものの、前年比3%減少して2,023億円となりました。  輸入については、1995年まで生産額に対して概ね10%程度の比率で安定的に推移していましたが、1996年から徐々に増加し始め、1998年には17%となりました。1999年は国内の需要不振が影響して、前年比11%の大幅な減少となる671億円でした。  輸入相手国で最も大きいのはアメリカで輸入全体の42%を占め、次いでドイツ、中国、台湾の順となっています。
最近3年間のバルブ生産状況 
単位:百万円
品目 1997年 1998年 1999年
ステンレス弁 60,577 48,844 48,107
鋳鋼弁 23,768 22,833 17,268
鍛鋼弁 7,858 6,362 5,287
鋳鉄弁 91,178 82,742 79,770
青銅・黄銅弁 45,208 40,166 36,656
高温・高圧弁 9,732 12,087 9,129
自動調整弁 115,457 108,628 99,411
給排水栓 147,229 114,348 110,379
容器弁 8,694 8,347 7,855
合計 509,700 444,357 413,857
最近3年間のバルブ輸出入状況
単位:百万円
  1997年 1998年 1999年
輸出 226,775 209,061 202,264
輸入 78,598 75,051 67,097
 各品目の数字は単位以下を4捨5入したので、各品目の集計の数字は合計と一致しません。( 出所:通産省機械統計 )


(社)日本バルブ工業会
   バルブの種類とメーカー
一 般 弁 玉 形 弁 一般に球形の弁箱をもち、入口と出口の中心線が一直線上にあり、流体の流れがS字状となるバルブ。
仕 切 弁 弁体が流体の通路を仕切って開閉を行い、流体の流れが一直線になるバルブ。ゲート弁、スルース弁ともいう。
逆止め弁 流体の背圧によって弁体が逆流を防ぐように作動するバルブ。逆止弁、チェック弁ともいう。弁体の運動方式に
よって、リフト逆止め弁、スイング逆止め弁、バタフライ逆止め弁、デュアルプレート逆止め弁などの種類がある。
ボール弁 弁体が球状のバルブ。弁体には、全面球と半面球の2種類がある。
バタフライ弁 短円筒状の弁箱の中で、外周に弁座面をもつ円板状の弁体が弁棒を軸に回転して流体を制御するバルブ。
蝶形弁ともいう。漏洩形、低漏洩形、無漏洩形に区分される。
ダイヤフラム弁 ダイヤフラムと弁箱とで流路を構成し、ダイヤフラムを弁箱の内面に押し付けたり離したりして流体を制御
するバルブ。流路が流線形のものと直線形のものとがある。
使用温度範囲 高温・高圧弁 一般弁の適用領域を越える高い圧力・温度で用いる鉄鋼・合金鋼・ステンレス鋼などの各種形式のバルブ。
超 低 温 弁 液体酸素・水素・ヘリウム・窒素など、約-200°C以下の超低温流体に用いるバルブ。極低温弁ともいう
自 動 弁 遠隔操作弁 離れた場所から操作するバルブの総称。電気または空気圧・油圧などの流体圧を利用した動力駆動装置を備え、
遠く離れた場所からの開閉操作または信号発信により操作されるバルブ。
駆動方式により電動弁、ダイヤフラム操作弁、シリンダ操作弁、空気圧または油圧モータ操作弁などがある。
調 節 弁 調節部の信号を受け、作動に必要な動力を外部の動力源から受ける自動制御弁。
電 磁 弁 電磁石の電磁力でオン・オフ操作するバルブ。電磁石で直接弁体を動かす直動式と、パイロット弁を介して
弁体を動かすパイロット弁式とがある。
調 整 弁 バルブの作動に必要な動力をプロセス流体から直接得る自動制御弁。
安 全 弁 バルブの入口側の圧力が上昇して予め定められた値になったとき、自動的に作動して弁体が開き、
圧力が所定の値に降下すれば、再び弁体が閉じる機能をもつバルブ。
スチームトラップ 機器、配管などからドレンを自動的に排出する自力式のバルブ。
給排水栓 給 水 栓 給水管の末端に取り付ける水栓。蛇口ともいう。
止 分 水 栓 給水管の途中に設ける水栓を止水栓、配水管から給水管を分岐するときに用いる水栓を分水栓という。
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